短命二郎

浮世絵が好きです

これは、江戸で生まれた国芳さんが47~8歳頃の仕事
1845年ごろ
1798年に日本橋で生まれ
小さな頃から江尾習っていたそうです

浮世絵は描いた作家さんも凄い(当時は筆しかない)ですが
彫り師さんが髪の毛一本
青の濃淡や様々な打ち合わせを重ね
摺師さんが摺った1枚

大英博物館にも同じ版木の兄弟があります

1枚の版木ではなく
1作品には木の板は
色の数だけあり
それを頭で考え色をつけたくない部分は彫り
残す部分は紙へ移るから

物凄い空間的なイマジネーションを持った芸術家の集団でした

摺師は寸分の狂いなく何十枚もの板とと紙を合わせ
場合によりは、筋彫りや片押しまであり
今では絶滅した名人が江戸にはいたわけです

判は版元(これは山本屋平吉)
と幕府の改印で
干支などが半分づつデザインされていたりします

(版木は桜が硬いため使用されますが、後摺りになると
繊細な髪の毛の部分のような細い部分や色が重なったり
版木が磨耗していき初刷りに比べると
その差が分かります

版木は最後は凹凸がなくなり
風呂の薪に使われたりし
江戸っ子はすっぱり!してます

初刷りは木の目がそのまま写されている
細かい部分や、朝焼けや、ぼかし部分が微妙にのこり
色も綺麗です

綺麗だからと言っても
版木が疲れたのをごまかすために
厚塗りしてしまう場合もあり、目利きが必要です

昔から、ヨーロッパやハワイにもあるように
欧米人に大量に買われ流出してしましました
わずか150年前にいた名人たちも

時代がかわり
赤、黄、緑、黒の4色で印刷される
今の機械の手法で全滅
手法は版木と同じ4枚のステンレスの板で印刷されますから
同じです

赤、黄、緑の細かなインクの大きさと各色の量で
青や茶色など色を作り
ごまかしています

アミ点と呼ばれ
特殊なルーペで見るとその吹き付けたドットが見えます
高精密な印刷ほど1個の点が小さく
たくさんの吹き付けの線があります

それがいわゆる何線という意味です

浮世絵も現在でも復刻されている会社もあるようですが

あの時間に作られたものとは
目には見えない何かが別なものです

最近は最近彫った版木で騙すWという会社もあるようです
見分けがつきにくく困ります

その凄さと芸術性の極みをいち早く
胸で理解した欧米人は写真展をしても
よく分かります

育つ環境や
学校で芸術に溶け合う時間があり
また感覚的に自由で個々が
日本のメディアやテレビに洗脳されにくいというか

これが普通なのかもしれませんが
人は人
自分は自分という正直なんだと感じます

1枚の版木
いや1種類の図案で摺られるのは
約200枚程度と言われています

水滸伝の漁師の息子

短命二郎が潜水し敵を倒した絵です

この人と関わると
皆短命になると言われ
呪術的な魔力があるんでしょうか?

3人兄弟の真ん中でひょうの刺青があるそうですが
この図のはないので入れる前なのか?
あえて入れなかったのか?

国芳さんと話したいです

写真も現像とインクジェット(吹き付け塗装)とは別なものですが
どんなに細かくても、現像したプリントが写真であり
インクジェット印刷は印刷物だと思います

費用が全然違うのも
材料費や打ち合わせや手間賃が違います

いいものは高いというとなんですが
安いものは安かろう悪かろうなのは
日本車や電気製品、家具などみれば一目瞭然

消費させて儲ける仕組みが
今の地球の問題です

いいもの、修理できる
それだけ愛着が湧く物
を持つことが結局はお金的にも
エコですね。

電子レンジや殺虫剤なんか捨てて
海へ!

浮世絵は神保町の五拾画廊さんがお勧めです
土屋社長さんが優しく丁寧にご説明くださいます。

僕も良いご縁と作品を
お分けしていただきました

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