水中線
本当かどうかわからないが
人は海から陸地になぜか
上がったと伝わる
残ったのは
イルカと鯨
人より400万年前にいた記録があるというから
人より劣っている訳が無い
知性や自然や宇宙と呼応できる感覚がある
海は口で餌をとり
寒さや暑さ
手強い相手が常にいる
今や船や潜水艦もいる
人間は陸地に上がった時から
随分と楽をして
彼らのような感覚を捨てて生きていると言える
海岸線というように
僕はある線がある
線という1本のラインではなく
水が存在し足が海底から離れた場所
つまり水の線が海岸線だと思う
怖さ
冷たさ
呼吸法の変換
海の様々な流れ
しょっぱい!
サメや海へびやバラクーダ
なんと言っても
水分子に包まれ浮きながら
まるで何かに包まれたような密度を感じ
移動する陸地とは違う体術
使う筋肉や神経が今の現代のアスリートの
使い方とは明らかに違う
海でつくられた
筋肉や伝達するシナプス
そして、命がすぐになくなる事実を忘れない事
戻ることを考え
戻る場所や
刻々と移ろう潮に浮きながら、もぐりながら合わせていく
溶けていく
シンプルに心地いい
身も心も修験者ではないが
ひれ伏して、自然に祈り
心身脱落の境地へ
水中に線はある
それは自分にしかわからない
人それぞれ
この浮世も同じ
自分がいいと感じたらそれでいい
他人と無理に群れたり
あわせる必要はない
シンプルに
海から戻れなくなる
文句は他人でなく自分に言えないといけない
全てはそこにあり
そこから還るだけ
古い海に住んでいた時の
魔術と体術と心術を探す旅が海へ行くこと
古い懐かしい、目には見えない事象を観ること
すると自然に正される
宗教はいらない