経島
日御碕(ひのみさき)の経島
沈下した海底には
沖縄のセイファー御嶽のような祈り場
見つけたのは
目の前でアクア工房というダイビンクショップを営む
情熱の塊、岡本さん。
聞けば18歳の時にバイクで旅をし
当時はあった古木の松の先に見えるその姿が
心に焼き付いていたと言う
そしてその数十年後、自然に
この島の前の土地でダイビングショップをやることになる
きっと神様が岡本さんに
海底遺跡を発見し
世につたるお役目の鍵をお渡しになったのかな
そんな岡本さんのご好意で
2度も2箇所に枝分かれしたようにある
巨大な岩の下の祈り場へ
不意に起きた
もうやるまいと思っていた
まさかのダイビングは23年ぶり
全く道具の使い方も忘れていた
なんとかついていくと
光のさす洞窟の底には玉石が敷き詰めてあり
人一人通れる回廊のような参道
ここを通ると自然に
浄化されるのだろうか
なんらかの意味がこの全体図にはあるようだが
今の僕たちには読めない
まさに聖域
水中に没しても
その当時の祈りの真心が留まり
ここにある気がした
水から上がると水圧のせいで
相変わらず耳がパキパキ音がして、鼻血が出る。
天敵もこない島は
ウミネコの生息地
国に天然記念物に指定されたと聞く
ウミネコは物でないから、島だけが記念物なのか?
島も人間のご都合でどうでもいい賞をもらう
古来の人々はどう感じているやら
そんなウミネコの白い糞だらけの島に
一年に1度神官だけが島の鳥居にお祈りに行く
鳥の糞には、激戦地ナウル島のように
リンがあるはずだが
草木一本生えてない
天然記念物の神聖な場にくっつけたような防波堤から
おみきを注ぎ、お赤飯を供え
祝詞を捧げた
古き良きことを
新しく良くない場所から祈る矛盾