身延山×小松美羽
身延山には龍神がいるという
日蓮さんが地元の侍 南部公の庇護を受け
この地を祈り場としたのが始まり
小松美羽さんがライブで描くと聞き
駆けつけた
前夜加山又造の龍神図の天井画の下
50人ほどの僧侶に囲まれ
お経の波に彼女はいた
翌朝冷たい雨は
海を泳ぐ前の決意と似ているのか?
など思いながら
久遠寺に並ぶ僧侶たちの精一杯のお経と木剣
(9字ぎりと同じくその場を浄め、ごう魔を降伏させる千葉の中山の寺で100日間の寝ずの修行を終えた僧侶だけの法力)
が終わることなく
小松さんは
祈りの後、取り憑かれたように
絵具をかじり、投げ、動き回り
3枚の無地の円を
一つにした
雨が不思議と止む中
トランス状態で手で塗り付けた
長野で生まれ
子供の頃
山で迷うと山犬が現れ
彼女を導いたという
銅版作家から変身し
2014年出雲大社にご奉納し
てから活躍が増えたという
大和力
とネーミングされ
白い道着を汚しながら一心不乱に描く姿
は人々の心を打つ
雨と共に
久遠寺がさらに浄められたのかもしれない
己の魂のまま脇目も触れずに生きる力
時計や周囲を気にせず一つ見据え
過ぎていく時間が多くを自らにも指すことこそ
世界中のファンが
彼女を見ていることで
希望や光が行き渡ることでしょう