美意識
美濃の武人で茶人の古田織部の菩提寺
芸術という当て字も
自然というゾウギゴもない今から440年前
無理やり切腹をさせられた
大阪堺の怪しげな商人師匠利久は大阪弁だったのだろうが
そんな最後の別れに京都から淀川に船でこの世をさる準備を
する利久を、見送った織部さんと、細川忠興さん
利久から人とは違うことをしろ
と言われ
利久の形見の茶杓のケースをくりぬき
中に見えるおさじを位牌にして祈った織部さん
潔く美意識を貫いた織部さん達は
美意識とは見た目の美しさや
形だけではなく、自然や人への心使いだと
伝えていたわけです。
その美意識を今の日本人はばかなテレビや情報や物質の海に溺れ
自信やプライドさえ失いつつあります
京都の禅寺に
440年後に海の襖を
彼らの供養とこれからの人々への心の方丈として
感謝いたします。