安心
ここで写していた
泳げること
カメラの知識はいらない
レンズは一つ
あまり余計な道具がない方がいい
足ひれと
水中眼鏡
足ひれがなくても帰れるが
水中眼鏡をなくしたら
水中の岩や波が見えないから
一気に危険度が上がる
そもそもが遊泳禁止で
ライフガードもいない
いると甘えるから
自力で行ける範囲で写す
浄土宗の他力では戻れない
ホトケ頼みはしない
道具が体の1部なくらい
身に着ける道具はこだわる
数ミリ
数秒の手や体の入れ方で
波から戻れない場合もある
そんなキリキリの緊張感に身を投じ
身を委ね
身で感じる
頭はおいてくる
知識は邪魔なゴミ屑
ここでは今まで
使い忘れた忘却の彼方を観る
生きるとか死ぬとか
考える暇もない
死ぬと考えたら死ぬ
余計な考えが胸に入り込んだら
すぐに捨てて
胸で切り替える
無念はなし
生き甲斐のために生きることを知る
1つづつ
水の粒子を味方につけ
時には切る
絶体絶命の中に身を置くと安心が生まれる