街びと
自分の写真がないのですが
以前も載せましたが
ここで泳いでました
小舟で連れてきてもらい
ここまで泳ぐ海が
青黒く何も見えず怖いのなんの
海底が見えると少しホッとする
水深は満潮で3.5m程
干潮で2m
雨だろうが風が吹こうが
状況に合わせてとにかく行く!
この日は曇り空
さっきまでいた山
から300mか400m?
周りは何もない海原
泳いでここまで来る日もあるが
それは怖い
独りでここにいると
全てが真っ正直になる
ならざる得ない
戻る時間のこと
サメのこと
体温
潮の流れ
大波が連続できたら潜るしかない
浅瀬のサンゴに打ちつけられないように
波が来たらきたで、一つとて同じ波がないから
その個性ある波に合わせて移動し潜り
息を吸い、また潜る
撮る波と
撮らない波があり
撮るよりも潜って逃げるばいいの方が多い
大体1時間前後
長い時は2時間半
午前と午後で5時間いたこともある
その都度フィルムを変えに泳いで戻る
たまにフィルムが巻けてなかったり
しばらく押して30分
なんとフィルムが入っていなかった事もある
ショック!を隠す必要もないから
ガッカリしない!
クヨクヨしない!
自分が悪い!
なんだ坂こんな坂と
水中で唱えながら泳いで帰ったことを思い出す
紙一重であの世
だからこそ
シンプルに自分を知れる
海を知れる
海は生きていて
こちらを観ている
どんな心待ちか
試されている
とにかく
恐怖が脱ぎきれないが
それ以上に幸せで心地よい
でも怖いから
入って嫌な時はすぐ帰る
それがどんな基準か?
いたらどうなったか?
そんなことは関係なく
嫌な気がしたら潔く帰る
ルールも教科書も他人の意見は関係ない
感覚的に溶け合い
自分を信じ
海に全てを委ね
死んで悔いなし
ひたすら諦めないこと
諦めは自分が作る限界
無限な時間と暖かな未来の
それ以上のギフトが必ずある
行を重ねていく
自分の感覚と速度
体の使い方とは
手の水の入れ方
腰の動かし方
鋭く水中へ潜る方法
など
一連の流れを絶やさないこと
心の軸をまっすぐに
問いかけ
後で気づけば無だったな
でいい
己の小さな力を恥ずかしげもなく
己に披露すること
波はいつでも待っている
ジャンクなものを纏わされた街びと
が
本来の野生の姿に戻れる聖域
そこで誰もが思うことは同じ
宇宙に即す