ここにいること
ここは1900メートルの山
対岸に富士山を望む
祈りの山である
毎朝
毎晩
大声で地球への祈りが手向けられ
ここには、徒歩で登山で延々と続く
待った無しの山道の先の浄土である
様々な憶い
様々な想い
様々な思い
を背負い
人々は何十年とかよう
幼い頃,両親に連れらて以来登る人
願い事をする人
願い事の御礼に来る人
何故かつらいけど
毎年来ちゃうんだという
おじいさん
人生の様々が
延々とここで祈られ
浄化されて行く
朝5時に起きて
夜9時に寝る
肉類はなし
の質素な精進料理
6日もいたら体が細胞が記憶が
リセットされるだろう
日々山を登り
山を下る人が居る
日帰りの人も入れば
泊まる人もいる
刻々と地球がこうして
呼吸しているように
人間もそのリズムと予測不能な流れに
生かされていると知る
人間の作る騒音もジャンクなテレビもない
素晴らしい地球だけの音と
昔のままの時間がここに留まっている
その
何かを感じ
ご老人もふくめ
毎日、この頂を目指し
旅の人々が行き交う山
何かがあるが
それは見えなくても
言葉で表さないでもいい
ここにくれば
わかる事だから