神仏習合の山
山は神仏習合の毅然たる態度で
我々を迎える
が
どうも日蓮宗の寺という大義が強い
この1900mの山迄
荷物用の小さなロープウェーが出来てわずか15年
それまではボッカとも剛力とも呼ばれた
人々が背中に担いでここまで3~4時間登ったから驚きだ
6人で交代で背おう籠もある
当然この山で出会う人間は
全員自らの足で、昇り降りをしてきた訳だ
いわば既に修行である
いくつもの結界のなかの結界が
意味するもの
幾重にも幾千年もの時間
過去からここに来た人々により
祈られてきた事実が生きる
毎朝
毎晩
1時間以上
地球の事、神々の事、仏々の事
この池に住まう龍神様へ
国の安泰を願い
個々の人々の邪気を払い
願いを唱う
天災などでで亡くなった魂を鎮める
馬や牛のマークの車に
檀家の目を盗んでそっと乗る
町の坊様とはひと味違う
純粋な修行僧達
これが日本の無形文化であり
祈りが紡がれる瞬間に
立ち会っている
と知る
ここに来なければ
生涯知らない時間が
世界があった
旅を続けよ