七面山へ
朝
思い立ち山梨県の七面山へ
朝10時現地から,山寺に連絡をすると
あいにく宿はいっぱいだと
山寺の方が言う
大祭のため
人も車もごったがえしている
と
引き返すか
と渋滞の車を
ガソリンスタンドでUターンさせ
ガソリンを補給中に地図を見た
すると裏道で行けそうだ
すると
妙に行く気になり
麓がどんなに込んでるかでも見て
可能なら瀧でも浴びさせて頂き出なおそう
山の入り口の木立は車で一杯だが
測道にどうにか停め
瀧へ向かった
すると山寺の知り合いの修行僧から
連絡があり
「宿坊は泊まれます、おかしいな〜
普通は断らないんですけどね
誰だろう?」
いずれにしても
昔はこの瀧を浴びてから
登攀したのだから
流儀にのっとり
初めての白糸の滝へ
近くの宿の私有地なため
許可と住所を記し
白い上下に着替え
法螺貝を吹き
祝詞をささげ
龍の真言を唱えた
40m程上の崖の緑のじょうろのような口から
ほとばしる,白い水の飛瀑に
そっと身を寄せながら
落下する固く冷たい水に打たれた
冷たい水に震えながら
瀧から出て
法螺貝を吹くと
塩とお酒をもった人々と
出会う
聞けばこの先の男瀧へ行くという
地元の宿の行者さん
で
連れて行って頂けた
その瀧はさらにその奥で
巨大な白い水壁となり
滝壺をせり上がらせ
かき混ぜていた
その人
宮武さんは,大雨の中、塩と酒で清め
大声で気合いと,呪文を唱え
瀧の中へ入り
両手で岩を掴み
瀧にしがみついた
あれをやるのか?〜
怖い!
胸迄の深さの滝壺から出てくると
いやお前さんは
まだ端っこでやらんと死ぬ
俺があんたを押さえておくからな
と
宮武さんは僕の両肩を支えながら
首を引くんだぞ!
折れるぞ!と
大声で南無妙法蓮華経!と唱え
僕は九字切りをし龍と,不動の真言を叫ぶ!
ぶるぶるに冷えた体が
肩と首にあたる固い水に叩かれると
なぜか、ぽかぽかしてきた
言葉では伝えにくい
何か突き抜けたような
爽快感と地球の畏怖を感じだ
大雨の中枝や石が落ちてくる事もあるから
と行っていた矢先
僕が出て次の方が入ると
頭上から黄色い頭位の石が岩をはねながら
本当に落ちてきた
おやじさんは
これは龍神様や!と
この辺りの石とは性質も色も違う不思議な
その石を大切に持ち帰った
不可思議な流れと
不可思議な時間に立ち会った
偶然が重なり
女瀧と男瀧を同時に浴びれた
聞けば今は大阪に住んでいて
偶然久々に来たという
ほんの数秒ズレたら会えなかった奇跡
さ〜もう13時だこのまま山へ行かねば