Hei wa
平和
どこまでも続く、調和と幸せ。
むかし西オースラリアのパースの海岸に二週間いたことがあった。
夕暮れと風で光る水面に三つのヒレが移動していた、遠いながらもイルカだとわかった。
なんだかまた逢える気がした事も忘れ、自分が何処へ向かうのか?自分は何者なのか?
そんな事を海岸に座って、本を読みながら瞑想していた。
そんなある日ゆっくりと岸の近くを3頭のイルカが泳いで来た。
そのうちの一頭のイルカが群れから離れた。
砂浜に乗り上げるようなスピードで向かってきた。
崩れる波で白いお腹をみせながら反転し、顔を水面からだ出した瞬間目が合った。
立ちすくみ驚きながらも、体の中になんともいえない暖かな幸せ感が広がった。
人より400万年前から生きてきたイルカや鯨が、人より劣っているなど思えない。
とライアルワトソン博士は言っている。
イルカとの言葉の辞書を作った(声紋がないから噴気口で音を出す)
ジョンリリー博士もイルカの叡智を秘めた知能と感情に魅せられた。
あの目を見ればどうもただの動物ではないのは明らかだ。
僕は魚も感情があり、様々な事を見て考えていると感じてやまない。
この地球には、自分の頭で思っている以上にたくさんのギフトがまっている。
だから旅を夢中でしないといけない。
様々な時間と雨音の中、生物の声や姿を観察し
彼らの住む水中の山である珊瑚の渓谷を見
海や水にも生命がある事を感じていくと
いつのまにか自分も、よそ者ではないのだと知るだろう。
いつからか旅に慣れ、随分と先の事を考えてしまっていたようだ。