手の届かぬ海
日本の波へ行くにも
雲が水平線にない明け方
を探す日々
本日は一度都会へ戻る
風は体温を奪う波と同じ波動
暗闇の水平線から太陽の光と届く
光よりも遅いと言われる風も
不思議と暖かさを運ぶ
太陽の暖かさが光にのるのか?
風に暖かさがのるのか?
不思議でたまらない
極寒の海の1枚は
やは日本的である
学者は丸い地球の水は
海流により地球を動き回るという
たしかにヤシの実が島から島へ流れ着くように
流れはあるのだろうが
フィジーの海水が日本にきているのか?
沖縄の水が東京湾にきているのか?
たしかに福島からの放射能の汚染水が
衛星から色でわかるのだから
動いているのはたしかだが
何か
その場で永きにわたり
留まっている感じがする
海によって
水の個性がある
うまくは言えないが
有機体の様な感触がある
これは,重装備のダイビングではわからない
生身で命の崖を泳ぐと
7感、8感が目覚め
感じる時がある
水に影が生まれる
透明な水に
影が現れるのは
水の分子の隙間や
屈折の絡み合う時間のズレが
あるのだろう
人間には手のとどかない
頭でも征服出来ない
のが海である
影をさがしている
影をよく見て
その影の先に動く