夕闇

山で稲妻が走り、一面が雨に包まれた
熱帯の濃密な夕闇に飲み込まれないよう願い
体も冷え、体力も消耗し、戻らなくては危険な感じがした
すると一匹のブラックチップシャークが様子を深みから向かってきた
安全なサメだとわかっていても,こちらから潜って彼の方に向かうと
濁った暗い深みに消えて行った
サメが来たら退いては行けない,弱みをみせずゆっくり向かう事
水面に顔を上げると矢庭に沖からせまる巨大な一列の波が迫った,
鋭く潜った瞬間、全身を重く早い波動が突き抜けた
珊瑚礁の海岸はどこからでも上がれるわけではなく
遠回りをしても元来た岩礁の切れ目まで泳がなくてはいけない
全てが人間の力を越えている
これが地球の姿であり
人の心の姿勢である
正しい道を,地球と宇宙は我々に示している
加減の無い美しさで何かを伝えている
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