雨風
ざっくりえぐられた砂浜から砂丘を降りるように波打ち際へ向かった
海岸からわずか15mほどで5ftの波は白く一列に爆発していた
山の位置を確認しながら、きつい潮流に逆いながら泳いでぐも
どうしても大波の中に引き込まれる
その上海面はミズスマシのように動き回るサーファーでぎゅうぎゅうだ
15分でサーファーにうもれ、水も濁っていたので撮影をやめた
足の立つ浅瀬まで数百メートル横に流された
こうしたとき、まっすぐ岸へは戻れないから
必ず流れながら斜めに海岸へ慌てずに戻る
頭は心理的に最短ルートを選ぶが
体感と心は落ち着いて斜めを選ぶ
時間が経つほど、酸素の消費で筋肉に乳酸が溜まり固く動かなくなり
パニックになりやすい
遠くに聞こえる波音を後に、鳴き砂の珊瑚の浜辺を歩いていると
強烈なスコールが雨の煙ですべてを隠した
開店前のライフガードタワーで雨宿りする家族
こんな小さな頃から
朝の美しい潮騒に、雨風の音が記憶に残るなんて
幸せだ
もちろん海にお辞儀をわすれずに
礼!