晴雲

お題目と太鼓の音色
強力さん6人が4人ずつ代わる代わる
太い木の棒を肩にあてながら
1歩1歩登って来た
お金をもらってもきつい修行だ

8人あまりのお坊さんに囲まれ
籠にのる井上大上人さん
も登りながら、揺れながらお題目を唱えている

江戸時代の籠のごとく
座るイスも竹籠で
昔ながらの作りが美しいが
前後の木の棒だけでも相当重いはずだ

降りられると
憂いあるお声で読み上げるお経が
晴雲坊のお堂の七面大明神にこだまする
年に1度だけこの場に

この晴雲坊36丁目
荷物専用の索道の荷受け場が40丁目
ここにある,生活品、飲み物、食べ物、はすべて
娘さんが40丁目まで背負いとりに行く

92歳のおばあさんもここに住み
数ヶ月の1度、病院に薬などとりに行く時だけ
降りて,登って来るというからすごい

険しい山の暮らし

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