雄瀧

数年前のこの日
一人で白糸の滝(雌瀧)を恐る恐る
浴びさせて頂いた後

ある数人の白装束の方々が通り過ぎ
最後に来たオヤジさんが
にこやかに、法螺貝ありがとうね

聞けば真言などの荒行僧、宮武玄澄さん
奥の奥様のご実家が管理されている
弁天堂と雄瀧へ行くから

一緒に更に恐る恐る
入らせて頂いた
水量にあわせその独特な怖さは
感じた者しか知りえない空気

そんな思い出深い瀧へ

道には台風で折れた枝が散乱し
まだ今日は地風以来だれも来ていないようだ

恐る恐る
見るからに強い瀧と
滝壺に渦巻く流木

塩で清め
祝詞と忍者の呪文の
お祈りを総動員し入るが

水量と落差で肩が痛い

ものの1分
お不動様の印を3度

もう十分で満たされた感覚と
戻った方がよい気がした

不思議と体内が軽くなる
波を水平にかわす所作と同じく
地球の呼吸で浄化して頂いた

この瀧の作法と伝説を教えて頂いた
宮武さんに感謝。

さて山へ

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