人と間
人はそれぞれの物語と
人生の旅が詰まった入れ物
昔、旅の途上で人を撮ってはいたが
なんだか今のようにはみえなかった
やがて海という孤独な畏怖の世界へ行き
あの澄んだ波の奥に、人はどこまで生身で行けるのか?
生死のギリギリの線はどこか?
写真は独り泳いだ現実と過去の証明であり心のようなもの
カメラはたかが機械だが、人為を超えて正直な道具で怖いものだ
10年泳いで波の中から2度と忘れない
たくさんの言葉と意味をいただいた
うまくは言えないが
波と同じく
その人のある瞬間が
少し前にみえる気がしている
人と間と書くように
みえない間がある
だからこれからは、人を写してみます