日本の波のうら
一人旅は93年から
あてもなくワーキングホリデービザを取り
オーストラリアへ向かった
一眼レフのカメラを首から下げ
ジャーナリスト気取りで
景色を写すが
それはそれは、下手くそ
人を観る目も、度胸もない
と言うか
海岸のゴミのメモやかもめや海岸をただ写すだけで
何もその写真からは感じない
暇だらけで
美しい海岸の宿から
岬の公園を歩くか、本を読んでいた
ライアルワトソン未知の贈り物
北山耕平さんのネイティブアメリカンの教え
孟子、孔子の言葉が胸にざわざわ
なんだか知っていたのに忘れた様な言葉
そのころは「なみの裏」など撮るなんて
これっぽっちもなかった
意味のない写真
意味のある時間
延々と歩き
車で旅をした
人とあまり話さず、一人でいた
サーフィンをするときは、自転車でいき
鍵を砂浜や石の下に隠して
ジャップ!あっち行けとか言われたり
なかなかの異国を味わった
4ヶ月して
急につまらなくなり直感で
帰ることにした
友達やおお客さんと手紙のやり取りが
楽しみで、バイクの音がすると
郵便ポストに行ったものだ
今はインターネットでそんな、待つ時間、味わいも
知らない人が増えた
いい時間だった
月に何度も海外へいき
海で泳いで武者修行をし
その都度溺れた
数年前から急に海外も興味が薄れ
日本人のくせに
日本を知らないなと
日本の神社がある波や、何か感じる気の良い聖域を
探して泳ぐ様になった