Cook Islands
こんな沖で一人
俺何やってるんだろ
大笑いした
小雨の降るブルーグレーの海
鉛のような波が島を包み込むように
迫る
水深1.8mくらいか
強烈に速い波に合わせ一気に潜り
水中で回転する
潜ったと同時に回転しないと
波が遠くに行って写真にならない
浅い珊瑚の硬い岩盤にたつ波は
硬く回転スピードも未体験の速さだ
命のかかることを
しているのだが
怖さはあるが
怖さで覆われはしない
美しく、透明な太古のままの海
水中にはカラフルな魚たち
なぜか同じかわはぎでも
太平洋なのにインド洋にいるものと同じカラー
みな波に向かい泳いでいる
波に巻かれないように
波の下を穏やかに餌をつばみ
海底まで届きそうな大波が来ると沖へ頭を向けている
妙ぜつな本能的な無駄のない古武道のような動きに感服
当たり前か
魚なんだから
写真に写るのはバイクとめ、20~30ぷん泳いできた人間界の島
ここにいたら、下界とは解離した、もう一つの地球
しかしここまで来るのも遠かった
偶然見つけた初めてきた島の波
この翌日、波に叩きつけられ怪我をする
待ったもない、手加減のない美しさと力に身を置く尊さを
教えてもらった