サモアに2年連続行ったのは、もう15年前だ。
フィジーの離島へ行く空港であったハワイアン と
同じ島へ同じ日程で行くことが分かり
海や食事を共にしたのはその数年前
暖かな彼らとは
フィジーで落ち合うようになり旅を共にした
ある日、サモアに行かない?いい波がある
波は透明だとは思うけど、ジャングルの先らしいんだ
と
日本からハワイへ向かい、数日彼らの家にお世話になり
4時間かけまさに南下し
又5時間も空港で乗り継ぎをまち
アメリカの領土になったサモアに一泊し
わずか20分の昔のサモア ウポル島へ
そこからが大変で、所々アスファルトに穴が開いたり
未舗装の道を車で5時間
ようやくついた川の横のバンガロー
緑のジャングルと村の中にあるようで
子供たちが水浴びや洗濯に行く
洗剤がじゃぶじゃぶ川へ流されている
ガンジス川のように、全てがこの川の水が命をつなぐ
海は遥か沖の浅くなった岩盤にあたる波
問題はいつも薄濁り
海底が見えない場所を泳ぎ
サメが来ないか気が気でなかった
大抵川の河口で濁った場所はサメの村がある
1年いきもういいかなと思ったが
又ハワイの友人が行くと言うのでまた行った
ガイドが海を歩いて数時間かけると岬の森に囲まれた
波があると言う
歩くってなんだろう?
とついていくと
車で30分ほど走りがけを下り
海岸線を歩く
機材を濡れてもいいようにして
背中に背負い、時には溶岩の岩の海岸を胸まで浸かり
歩いた
皆サーフボードを片手に
二時間ほどまさに海を歩くと
遥沖に波がある
森を望む岬
水は透明で
高速な波が巻いていた
泳いでそこまで30分
急にまた浅くなる海底は硬い珊瑚の岩盤
爆風のような波を逃げるには
海底まで潜るが
浅くて逃げきれない為
穴を探して体を入り込ませ横になる
緊張がきれたら巻き込まれる、恐ろしくも美しい聖域
そんな海で
大きな美しい波の裏側から押した1枚
緑の森が波越しに写った こと知るのは帰国後の現像でだ
フィルムを変えにまた戻り
又海へ
帰りの同じ道を延々と黙って1列に歩く
もう2度と行かないであろう
幻の緑の海ティアベア 白い花という意味らしい
僕の胸の中やこの1枚を見ると、海を歩き数時間先にあった
まるで桃源郷のような不思議な聖地
は白い花の記憶として、永久に残り続けるだろう