雨の裏
天気図も天候も調べる気はなく
フィジーの空港で5時間セスナを待ち
小さな海辺の山の隙間の広場のような場所のふわりと降りたセスナ
パイロット2人 僕1人か、村人1人
どこへ行くんだろう
まるで近所に行くように
短パンにサンダル
荷物もビニール袋だけ
買い物?
30分ほど海岸にいると
小さなボートががきた
エンジンを止め、座礁しないように
エンジンを斜めに上げて
長い竹の棒でやってきた
馴染みのドライバーが満面の笑顔でミキー!
ガッチリ抱き合い
ガソリンを頼まれたから
待ってくれとたくさんのガソリンと食料と水を積んだ船で
1時間
風が冷たい
軍艦どりやアジサシが飛ぶ
飛魚がエンジンオ音に驚きジャンオプする
こんな海にはサメもいるんだろうな〜
藍色の海を緑の松島のような島伝いに走ると
遠くに頂上が雲にかぶった独特な島が見えてきた
スコールと夕陽の島は美しかった
電気も商店もない島がいくつあるやら
よくもこんな遠く(日本から見たらだが)
彼らにとっては村から村は船が車がわり
緩やかな暮らし
タロイモやカバという胡椒かの木を育て
その根を乾燥させ、水で何度もしごき、絞ると
幻覚作用がある水ができる
それを村々で夜になると
皆で飲む
味は泥水
お通りのように
車座で手を叩いて
10杯のむと吐いた
確かにボ〜ッとする
宇宙を見たり幻覚は見ないが
皆で楽しい空気感でケラケラ笑っている
古来から続く風習と
土地のや自然の精霊や
現代の科学の無理ではない
海のかみや生き物たちの正しい宇宙の風に
溶け合う気がした
都会であくせく
飯を買うため
車に乗るために働く自分が
馬鹿馬鹿しいといつも笑う
実際に山にはレッカという幼生がいるとみんな言う
子供の大きさでむしろを着ている
らしい
足が早く
捕まえると、逃す代わりに
願いを叶えてくれるらしい
何人もの人が真面目にその体験を話してくれた
そんな海はやはり
怖い
波が大きいから怖いとか
ではない
もちろんあの何トンもの
崩れる白い波の6mはある波が
海面に当たる爆発の中に
いられるのか?不安になるが
明らかに
何かにみられ
海は生きていると感じ
人間も野性的な感覚を取り戻し
これが宇宙や海との正しい関わりだと
胸がなった
頭ではない
学校の勉強でも
コンクリートプールで早く泳ぐ水泳ではない
風や波や潮に合わせて
呼吸し、瞬時に判断し動かねば死ぬ
これが鳥や魚が古来から変わらず
身に着け、生きるための術であり
自然な時間
魚は一日をどう感じて
何を思い、美しくも恐ろしい
水中の珊瑚の隙間にいるやら
胸に響く轟音の波のした
うるさくないのかね?
ちっとも怖い感じは持ってないようで
僕を見るとある距離を保ち、泳いで海底や珊瑚をつついている
フィルムを詰めて片道30分
歩きではなく
片手で泳いできた
そして
サメがいないか常に回転し
波が来れば逃げ回り水中に潜り
波の下へ回り込み
また過ぎ去る波を全身に感じながら
水面で呼吸する
呼吸の大事さないと死ぬ
と今更ながら普段のあたり前を大事にする
海で1番は呼吸だ
どんなにカッコつけても
息ができないと死ぬ
波に巻かれたら
全く吸えません「
待ったない波の連続で
何度も意識が暗くなり
怖さで胸が折れそうになった
気持ち一つ
が自分を救う
浮き輪もない
誰もいない
そこがいい
やる気がないければ
死ぬだけ
そんな雨を波の裏側から見た1枚